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漆の芸術祭!



「方舟計画」                                              

 初めて会津を訪れたのは、昨年の「会津•漆の芸術祭」の最終日、11月23日だった。会津独特の蔵屋敷や酒蔵などに点在する漆の作品を、巡礼するような気持ちで巡る二日間は、深い自然と人の作り上げた歴史の関係を考えるための素晴らしい機会となった。
 その後、縁あって2011年度の「会津•漆の芸術祭」への出品依頼をいただき、福島県立博物館の学芸員の川延さんと小林さんが私の住む山形まで来られたのが3月7日だった。
 打ち合わせは盛り上がり、蓬莱山を模したような祈りの象徴としての立体作品を制作しようということになった。ここ数年、何を指針に次代を作っていけばいいのか?と考えることが多く、暗がりの中で個としての自分と向かい合うような空間がつくれるといいなと考えていた。
 また奥会津でのレジデンス事業のプランも絡めて、学生たちと共に会津に滞在しての共同制作の話も進んだ。

 一年前から私が勤務する東北芸術工科大学では「東北画は可能か?」というチュートリアル活動をスタートさせていた。これは全国各地から縁あって山形に集まってきた学生たちと共に、ここ東北地域における美術のあり方をディスカッション、勉強会、講評会などを通して考え、作品を制作し、展覧会という形で巡業するというもので、すでに多くの作品が仕上がり、東京、山形、宮城、青森などでの展覧会を終えていた。
 奥会津でのレジデンスでは、地域の方々との交流も含めながら「縄文」「方舟」というテーマでの共同制作を考えていた。
「今年の夏は忙しくなるぞ!」と学生たちと話していた矢先の3月11日14時46分、あの大地震が起きたのだった。
 地震前から多くの人が感じていた未来への閉塞感、何か大事なことを先延ばしにしているような感覚、価値基準の多様化と並立化、そんな中から次代に残すべきもの、感情、仕組みなどを「方舟」に託して描き上げようという思いは311以降ほんとうに切実なものとなりました。

 「方舟計画」。
希望も絶望も無常も不安も喜びも悲しみも全部のせて喜多方に上陸し、再び東北を巡業したいと願っています!

                                             三瀬夏之介

●会津・漆の芸術祭2011 ~東北へのエール~ が始まりました!
 会期:10月1日~11月23日
 場所:大和川酒造・昭和蔵/喜多方
 http://www.aizu-artfest.gr.fks.ed.jp/

●「東北画」参加作家
久保木桂子 松崎江莉 高橋洸平 渡辺綾 多田由美子 久松知子 藤原泰佑 佐々木綾子 森谷いづみ サイトウケイスケ 鈴木昭一郎 金子拓 松田実樹 加藤琴美 相馬祐子 辛遊理 多田さやか あるがあく 土井沙織 一條好江 佐々木優衣 菊池咲 鴻崎正武 三瀬夏之介 近江谷沙里 佐藤彩絵 山内文貴 大平由香理 木村良 海藤千紗音 高橋洋一 高橋克幸 遠藤美沙 小堀実穂 武田卓 柴崎成未 

●共同制作チーム
「yama no e」「チーム方舟」「水源郷」

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